「自分の頭で考えて動く部下の育て方」 諸葛亮はよい上司ではなかった?

 

友則には悩みがあった。

3年目明子が自分の頭で考えて動かない。教育係を拝命して1年になるが、育っていないのではないか、指示待ちになっているのではないか、それはお前のせいではないか、というプレッシャーが上司からもかかってくる。8年目の御幸は、横から手を出して自分の考えで育てようとしてくる。名目上教育係となっている友則に配慮はしているが、明らかにいらだっている。正直めんどうだ。

 

藁にも縋る思いで、アマゾンで部下の育て方に関する本を検索した。

「自分の頭で考えて動く部下の育て方」

kindle unlimitedの対象だから実質ただみたいなものだ。

 

 

 

優秀な人こそ、指示待ち人間を作ってしまう。とのこと。

これは俺じゃなくて御幸だな。御幸は仕事面は優秀。ただ彼女の指導法はめっちゃマイクロマネジメントだ。明子のメール案を真っ赤に添削する。あんなんされたらいちいちお伺いたてる指示待ち人間になるよな。ちょっと気分がよくなってきたぞ。指示待ちを作っているのは俺じゃなくて御幸かもしれない。

 

諸葛孔明の蜀になぜ人材がいなかったのか、育たなかったのか。この話も面白い。

三国志の蜀といえば、一見凡庸だった劉備のもとに、関羽張飛趙雲諸葛亮とキラ星のごとく人材が集まった国だ。それが劉備が死んで諸葛亮の時代になるとなぜか蜀には人材がいないと嘆く。

なまじ優秀すぎる孔明にとって部下の判断はすべて稚拙に見えたのだろう。

あれこれ細かく指示、成功してもだめ出し。いちいち言われるくらいなら聞いてからやろうと思うし、指示を受けずにやったら怒られるだけだからやめとこうと思うだろう。

指示待ち人間の大量生産だ。

 

泣いて馬謖を斬る、で有名な馬謖は、優秀すぎた、いちいち孔明に言われんでもできるわ、とあえて指示に従わず山上に陣をはり敗れた(という推測)。見込んでいた部下ではあるが、指示に従わなかった馬謖を、孔明は泣いて切るわけだが、この時こそ切ってる場合じゃない。むしろほめてもいい。自分の頭で考えて動いてえらい!

次はどうしたらよかったかな?考えてみようね。

 

と度量の広いところを見せれば、馬謖は大きく成長させるチャンスだっただろう。孔明にとっても指導者として一皮むけるチャンスだったはず。けどプライドの高そうな孔明、そうはならず、結局蜀を大きく発展させることなく志半ばで死す。

 

自慢じゃないが俺は孔明みたいに優秀じゃない。御幸より優秀じゃないと断言できる。

だからこそ、部下を育てるには向いているのかもしれないな。

 

ちょっと馬鹿にされるのも許させるような自由な空気を作る。

野菜が育つのは野菜自体の力。部下が育つのも部下自身の力。

上司にできるのは、畑を耕し肥料をいれて、水を施し、支柱をたててあげること(支柱はタイミングよく外してあげないと自力で立てるようにならないのかな)。

そういう環境づくりをするような上司になりたいな。

 

どっかではサーバント型上司、ってのも読んだな。それを目指そう。

 

次項は「山本五十六の話には続きがあった」らしい

いってきかせて、やってみせ、うんぬんって、やつだな。興味深い、また明日つづきを読もう。